記事タイトル:国交相が補助金の返還命令へ 広島県の“虚偽公文書”作成問題
https://news.ntv.co.jp/n/htv/category/society/ht02eb7c9cbfd04ceda55dc08c63503c66
(文=寺岡 新司)
今回は、災害復旧事業において虚偽文書を作成し、多額の国費返還に発展した広島県の事例を取り上げます。極限状態の災害対応の中で、なぜ「嘘」が重ねられてしまったのか。実務者の視点で、災害復興補助金の難しさと制度の課題について考えます。
広島県が国庫補助金を用いた災害復旧工事の協議録64件で、虚偽記載を行っていたことが判明しました。内部調査で「嘘」と名付けられたファイルが見つかったというニュースは、多くの実務者に衝撃を与えましたね。
ここで注目すべきは、補助金適正化法に基づき課される「年10.95%」という極めて高い利率の「加算金」です。約5,000万円の補助金に対し、返還総額は約7,300万円にまで膨らむ見通しで、不正へのペナルティの重さを改めて突きつけられます。
もちろん公文書の虚偽作成は許されませんが、現場がこれほどの「無理」を重ねた背景には、深刻な構造的問題があったようです。
県の報告書では、2018年7月の西日本豪雨という大規模災害からの復旧において、職員の業務量は爆発的に増加し、深刻な「時間的制約」があったことが示されています。発端は、当初の災害査定を簡易的に実施せざるを得なかったことで、施工段階で設計変更が相次いだことでした。
現場では、2月に設定された期限までに状況をまとめなければ、補助金の基礎が確定してしまうという強い焦りがあったはずです。また、査定後の設計変更が生じても、何としても補助金を確保できるよう「理屈(ストーリー)」を整理したいという思いが、本庁を通じて現場を追い詰めていった構図が見て取れます。
大規模災害という特殊性を鑑みれば、査定時に把握しきれなかった事情を柔軟に国庫補助の対象に含めるなど、「実情に合わせた制度の弾力化」 が検討されるべきだったのではないでしょうか。
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