本記事では、「樋渡啓祐の地方創生ここだけの話 Vol.77」の巻頭言をご覧いただけます。
※HOLGは樋渡啓祐前武雄市長の有料メルマガ「樋渡啓祐の地方創生ここだけの話 Vol.77(4月2日発行)」に寄稿をさせていただきました。日南市長、﨑田恭平氏のお話を書かせて頂いております。
【樋渡啓祐の地方創生ここだけの話 Vol.77の目次】
1.巻頭言
2.樋渡啓祐のPick Up
3.樋渡啓祐のお気に入り ~ MUJIカフェ(Caf?&Meal MUJI) ~
4.人を巻き込むリーダーシップ 崎田市長は劉備 樋渡さんは曹操
5.Q&Aコーナー
6.購読者さまからの感想
7.編集後記
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【1】 巻頭言
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4月が始まりました。日本はやっぱりこの季節が一番大きな節目。社会人になったのが今から25年前。当時の総務庁(今の総務省)への役所通いを始めた日のことを克明に覚えている。憲法尊重擁護の宣誓から始まり、その際に事務次官から訓示として言われたのは、公文書の大切さ。「我々は国民への奉仕者として歴史に耐えうる仕事をしなくてはならない。その際に最も大切なことは、文章だ。正確無比に書くことを覚えなくてはならない。教養や知識が文章の土台だ。」と。
佐川さんの証人喚問のときにもほとほと思ったが、公文書の書き換えというか改竄は間違いない。こんなことをやっていたら、必ずバレるという実感はなかったのか。その実感が麻痺したのか。そこのところは分からないが、僕は誰の指示で、こういう事態を招いたのか、それはもう国会ではなく、司法に任せるべきだとありとあらゆる場で言ってきたし、その気持ちは変わらない。どうせ、指示した人間が尻尾を現すとは思えないし、それを追及する技術も技も国会は持っていない。
国会や行政がやらなくてはいけないのは、再発防止策とそのシステムづくり。電子化がその決め手になると思う。一番簡単なのは、ペーパーを廃止して、ありとあらゆる文書を電子化すること。保存や検索も容易になる。どうしてもペーパーにしなくてはいけないときは外部に出すときだけにすれば良い。
ちなみに、武雄市長時代、文書やメモなどありとあらゆるペーパーをアーカイブとして電子化しようと張り切ったが、職員の抵抗やら手抜きにより(苦笑)、骨抜きになったが(骨抜きになったのは、僕が手がけたのでこの一点だけ。失敗は数多くあるが)、役人はイヤなんだろうなって、今はよく分かる。責任を追及されるからね。1年くらいかけてわずか2%しか進まず、というのは本当に驚いた。尻を叩こうと思った矢先に、武雄市図書館構想がわーと覆い被さってきた、というか覆い被したので、当時の市役所の職員はホッとしたと思う(苦笑)。
まあ、それはともあれ、一市役所でもこんな抵抗があるくらいだから、財務省に電子化任せても(というか既に運用はされているのだが、今回の事件で骨抜きと分かった。)全く進まないことは目に見えているので、政府全体として、再発防止策とそのシステムつくり。これをやらないと、行政全体への信用失墜の回復にはならない。そういう意味では、賄賂や収賄などよりも今回の事件のほうがさらに深刻だ。
今、希望の党が珍しく、再発防止策の案を出しているが、これこそ超党派で取り組むべき課題。国会がどういう議論を巻き起こしていくか注視したい。
それはそうと、25年前の今日、その当時の手帳とかもうないが、桜が咲き誇り、夜は月に照らされ、とても肌寒かったことを覚えている。そして、一国家公務員として懸命に頑張ろうと。今でもそんなことをこの時期になると必ず思い出すが、初心に立ち返るという意味では悪くないし、もう四半世紀も経つのかって改めて月日が流れる速さに驚くというかたじろいでしまう。
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