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桑原真琴 本番1

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【元瀬戸内市 桑原真琴氏:第1話】三菱総研を辞め 公募を通じて副市長となる

【桑原真琴(くわはらまこと)氏の経歴】
東京大学法学部卒業後、1991年に株式会社三菱総合研究所に新卒入社。当初は都市開発部門に配属もバブル崩壊。その後、中央官庁や民間企業を対象とした産業人材育成事業などにプロジェクトマネージャーとして従事。
 2009年に岡山県瀬戸内市の副市長公募に応じ、2013年10月まで副市長を勤める。様々な大型プロジェクトの総括責任者および、職員へのプロジェクトの指導、庁内の時間管理の導入、人事制度改革などに取り組む。2013年10月末、任期満了を以て退任。
退任後、民間企業、地方公共団体のコンサルティングを実施し、現在に至る。

―桑原氏はとても異色な経歴の持ち主だ。一部上場企業を退職し、公募を通じて2009年に、岡山県瀬戸内市の副市長となる。その後、副市長として4年間の任期を経て、現在は独立起業し、コンサルティングを中心に様々な仕事を行っている。
この度、桑原氏に副市長としての活動や成果、そして、地方自治体に関するお考えをお聞きした。

三菱総研を辞め 公募を通じて副市長となる

加藤:公募を通じて2009年から4年間、瀬戸内市の副市長に就任されました。その経緯について教えていただけますか。
桑原氏:公募を知った当時は三菱総研に勤めていて、社会的、公共的なお仕事を中心にやっていたんです。40歳を過ぎたら、社会に何かを還元したいという想いもありました。
 今はもっと現場寄りの仕事も増えていると思いますが、当時の三菱総研はどうしても、報告書を仕上げて「おしまい!」みたいな感じだったので、「現場仕事」に対する憧れがありました。
 せっかく、公共的な仕事をしていても、住民と接する機会なんてほとんどないし、たとえば、何かのマスタープランを作っても、現場でどう動いていくのか、誰しもが「一回見てみたい」と思うんですよね。
 そういう考えがある時に副市長の公募を知ったので、良い機会だと思って応募してみました。また、外的な要因としては、まさにその当時、民主党が勝ち、政権交代が実現したことも大きかったですね。私は2009年の11月に瀬戸内市に赴任をしましたが、地方と国の関係もガラガラと変わりそうだから、地方行政の現場仕事は面白いだろうという期待も大きかったです。

先を考えずに行動した

加藤:安定した一流企業を辞めることになるわけですよね。その後のキャリアプランは考えていましたか?
桑原氏:いえ、正直、全く考えてなかったですね。三菱総研で育ててもらったことは大いにありますが、別段安定していませんし(笑)。
加藤:とりあえず、1期4年間やると。
桑原氏:はい。私は佐賀県出身なんで、おぼろげながら、「その後、佐賀に帰ればいいや」くらいの感じですね(笑)。
 結局、何をやるにせよ、その時点での社会の情勢だとか、様々な予見できない要素がありますから、今がっちりとキャリアプラン考えても、良いことのない時代だと思っているんです。
加藤:副市長就任の報告を会社にしたのは、どのタイミングでしたか?
桑原氏:採用が内定したタイミングでやりました。まず、当時の常務に「ご相談があります」と話をしたんですけど、「相談も何ももう決めているんでしょ? いいよ、いいよ」という感じで言われました(笑)。三菱総研は辞める人もそこそこいますから、「お前が決めたならいいよ」という雰囲気がありました。

副市長の公募は論文と面接による試験

加藤:ちなみに公募の試験は、どういうものだったんですか?
桑原氏:論文と面接がありました。論文は「あなたがもし瀬戸内市に来たら何をしますか?」という趣旨で、たしか、文字数制限が厳しくて、書き切れないと思いました(笑)。
加藤:面接はどういうものだったのでしょうか。
桑原氏:面接はたしか30分くらいでした。面接官として、市長と民間の方、それと市内在住の大学の先生がおられたと思います。
加藤:論文で通った人が面接を受けたのでしょうか?
桑原氏:はい。論文を提出したのが100人弱くらいで、5人くらいが面接を受けたそうですね。後日うかがったお話では、市長はその時にフィーリングが合うと感じて下さったようです。
加藤:公募の際に提出した論文の中にやりたいことを書きました。その後、市長からは「特に、これをやって欲しい」という要望があったのでしょうか。
桑原氏:全然そういう話はなかったですね。「勝手にやってください」という雰囲気でした(笑)。ただ、瀬戸内市は合併で成立した市ですし、合併特例債の期限が迫っていました(当時)。加えて、市長がもともと公約で掲げているプロジェクトもあったので、それをきちんとこなすプレイヤーがちゃんといることが大事だったのだと思います。

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