『地方公務員が本当にすごい!と思う地方公務員アワード2025』、3人目の受賞者の紹介です。
※部署名役職名は推薦文登録時時点のものであり、現在とは異なる場合がございます。
鈴木 満明(豊田市 市民部 債権管理課 主査)
推薦者1:岡田 俊樹(豊田市)
取り組み概要、「すごい!」と思うポイント
「不便」で「非効率」なたくさんの“たまご”を、改善で“必ず立たせる”「コロンブス公務員」
推薦文
彼が行った業務改善は、25才からの10年間で133件、約7億円の経費削減と6,400時間余の時間削減にも上る。これは単なる効率化ではなく、見落とされてきた慣習や構造を根本から見直し、“業務のあるべき姿”を再定義し続けた結果だ。
【代表的な業務改善】
・「乗換案内アプリ」へのバス1日乗車券導入(全国初/本市モデルが100団体以上で採用)
・滞納者の銀行調査から属性 (年齢、国籍、住所など) 分析による滞納整理(全国初)
・確定拠出年金の差押(全国初)
・コンビニATM口座振替の導入(全国初)
・定例会議廃止、システム導入延期
・各種事務の集約・削減・自動化で時間短縮と精神的負担の軽減
先進的な取組を推進する一方、地道な業務改善にも抜かりがない。業務改善の出発点はいつも、「この業務、必要?」という素朴な疑問である。前任者やOBにまでヒアリングを重ね、背景を掘り下げ改善点を的確にあぶり出す。その改善に情熱を注ぐ姿勢が、「自分ごとをみんなごとに変える空気」を職場にもたらし、同僚や課全体の意識改革を促進し、職場に新たな風を吹き込むトリガーになっている。その成果として、課としての取組が第10回プラチナ大賞受賞などにも繋がっている。
また、本市における職員提案制度では、直近4年は、毎年上位入賞(3位、2位、2位、1位)を続けるとともに、後輩達をトップ10入りさせるなど若手職員への影響力もすごい。
誰もが気づいていた「不便」や「非効率」─誰も手をつけなかったその卵を、彼は静かに、しかし確実に“立てて”みせた。
100人目にふさわしいヒーローは、特別な存在じゃない。 “違和感を放置しない”という平凡な気づきを非凡な行動に移せるヤツ。たった一人で、コツコツ積み上げた業務改善が、莫大な経費節減と時間削減を生み出すのだとしたら…これ以上の証明があるだろうか!?
推薦者2:加藤 尊士(豊田市)
取り組み概要、「すごい!」と思うポイント
改善マインドの系譜を受け継ぎ、未踏の領域に挑み続ける若きリーダー
推薦文
私が推薦する彼は「挑戦を恐れず、道なき道を切り拓く」、いわば開拓者です。当市役所は公務員アワード受賞者を多数輩出してきましたが、彼の特筆すべき点は、全国で誰も手をつけてこなかった課題に幾度も挑戦し、成果を上げてきたことです。以下は、その取組と実績の一部です。
(全国初)乗換案内アプリでのバス1日乗車券導入
「乗換案内アプリでのバス1日乗車券」を実現。この仕組みは今や100以上の自治体・企業に広がり、全国の公共交通の利便性向上に貢献。
(全国初)データ分析を活用した滞納整理
滞納者の年齢、住所、国籍等の属性ごとに、所持しているであろう財産を調査・分析。調査先を適切に絞り込むには職員のノウハウが不可欠であったが、これにより1か月で的中率が11.2%増、330万円の徴収額増となり、効率的かつ効果的な滞納整理が可能となった。
(全国初)セブン銀行でのATM口座振替登録サービス
セブン銀行のATMで、最短1分で口座振替の登録が完了。企業へのアプローチや財政部門への説明など一人で実施。今年の10月に導入予定。
(豊田市職員1位)他の職員を圧倒する改善件数と削減効果
当市では経費、時間削減等によるポイント制の表彰制度があり、彼の昨年度のポイントは211ポイントで職員ナンバーワン(2位 142ポイント)!これまでに経費7億円、時間6,400時間を削減するなど、改善風土が醸成する当市役所内において他を圧倒している。
「頑張ってる人をみんなで応援出来る社会をつくりたい」推薦者が大切にしていることばです。常に市民の目線に立ち、行政として何ができるかを考え、前例がなかったとしても臆しない。困難と思われたプロジェクトに取組む姿勢は、若手職員にも大きな影響を与えており、若きリーダーとして絶大な信頼を得ています。100人目のヒーローにふさわしいのは、まさにこういう人だと、私は心から思います。
推薦者3:廣濱 学(豊田市)
取り組み概要、「すごい!」と思うポイント
億単位の経費削減と6,400時間を削減した男
推薦文
彼の所属する部署は、債権管理課。対外的にも厳しい目が向けられ「一生分の暴言を吐かれる」とも言われる厳しい部署だ。そんな中、彼は全国初となる「コンビニATMでの口座振替」を始めとした様々な改善を重ねる。
本人は「決して打たれ強くない」と謙虚で、パッと見も普通の公務員だ。だが独特の粘り強さと芯の強さを持っている。
彼の改善スタイルには、3つの信念がある。 1つ目は「初めての仕事は、改善のチャンス」。違和感を覚えたら、前任者、前前任者、時にはOBまでさかのぼって背景を探り、今の時代に本当に必要かを問い直す。 2つ目は「悩みや想いを共有すること」。余計なプライドは捨て、困っていることを素直に話すことで、周囲の共感を得て改善を加速させる。 3つ目は「毎朝“改善”という言葉を浴びること」。彼はこれを“福山雅治方式”と呼び、常に改善を意識することで、チャンスを逃さない感性を磨いている。
彼が10年間で積み重ねた改善は億単位の削減効果と6,400時間の削減時間に及ぶ。
彼は決して“打たれ強い”タイプではない。新しいことに挑戦すれば、当然、反発や誤解も生まれる。けれど彼は、悩みや迷いを隠さず、周囲に助けを求め、仲間と一緒に改善を進めていく。その姿勢が、職場に「一緒にやろう」という空気を生み出し、改善を“自分ごと“から”みんなごと”へと変えていくのだ。
彼のすごさは、誰もが避けたがる場所で、誰もが称賛する成果を出したこと。そしてそれを、決して一人で成し遂げたとは言わず、常に「みんなのおかげ」と語る謙虚さにある。
100人目のヒーローにふさわしいのは、スポットライトを浴びる人ではなく、誰もが目を背けた場所で、静かに、確かに、光を灯した人。今日も彼の鋭い眼光が改善の種を探す。私は、彼を心から推薦します。
特別協賛社賞-NECソリューションイノベータ賞

鈴木氏の成果は数字だけでなく、業務の本質的な見直しにあります。全国初の「乗換案内アプリ」を活用した乗車券導入や、滞納者データの属性分析による効率的な整理など、デジタル技術を駆使した革新的な改善が特に評価されます。
定例会議廃止や事務プロセスの自動化などにより、職員の業務効率化と共に心理的負荷の軽減も達成。数値的なインパクトと革新的な発想力、そして全国への影響力が、協賛社賞にふさわしいと判断しました。
審査員のコメント
事業の背景を掘り出し、改善点を的確にとらえ、乗換案内アプリへのバス1日乗車導入、コンビニATM口座振替の導入など画期的なアイデアを実行に移す実現力に脱帽です。(海老澤 功)
地味だが極めて本質的な業務改善を、徹底的にやり抜く姿勢がすごい。制度の運用者ではなく、制度の変革者として、全国初の取り組みをいくつも実装。職場に改善の文化を根づかせる影響力も見事で、まさに“静かな革命家”。数字と行動で証明した実力派です。(橋本 一磨)
道なき道を切り開く圧倒的な実行力が本当に凄いです!若手の手本になっている点も非常に素晴らしく、改善へのゆるぎない信念を感じました。(小野寺 崇)
業務改善に関する実績だけでなく、「一緒にやろうという空気を生み出す」「自分ごとをみんなごとに変える」という成果をもたらす点は、組織ひいては社会を変える一歩につながると思います(市橋 哲順)
めちゃくちゃやってる!業務改善ってなかなかスポットが当たらないけど、環境整備としては重要。まわりの皆様から「ありがとう!ヒーロー」ろ思われているはず。思ってても行動できない分野を進んでやる姿はまさにヒーロー。(中村 広花)
違和感を単なる不満で終わらせず、改善へと昇華する姿勢に加え、前任者やOBにまで丁寧に話を聞き、これまでの経緯を踏まえて判断する慎重さと誠実さが際立っている。
(安高 昌輝)
鈴木 満明さん、受賞おめでとうございます!
【地方公務員アワード2025 受賞者の推薦文はこちら】
(1)齋藤 久光 (2)和田 真人 (3)鈴木 満明 (4)油谷 百合子
(5)木下 義昭 (6)天野 博之 (7)朝比奈 克至 (8)村田 大地
(9)上田 昌子 (10)沼 泰弘 (11)及川 慎太郎 (12)横井 直人
【ネクストホープ賞(30歳以下)受賞者の推薦文はこちら】
『地方公務員アワード2025』全体発表はコチラ
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