【千葉市長 熊谷俊人氏】政令市の最年少市長が語る、最高にやりがいのある地方自治体の仕事とその最前線(5/5)

俺達は誇れる仕事をやっている

加藤:最後の質問になりますが、自治体の職員の方にメッセージを頂けますか。

熊谷市長:仕事をしていく中で対議会、対住民等、色々と気を遣うこともあると思うんです。でも、役所に入った時の想いを大事にしてもらって、一度切りの人生をその住民と町の為に「俺はやったぞ!」、と振り返ることのできる生き様を見せつけて欲しいと思いますし、そうやって誇るに値する仕事だと、民間出身の人間としても感じます。

 アンケート調査で「『子供が将来なりたい職業』の50%が公務員でケシカラン!」みたいな話がありますよね。確かに、なかには安定志向とか楽だからと思って、公務員を選んでいる人が一定割合いると思いますよ。

 でも、その数字の変化を見て、公益的仕事、社会的意義のある仕事に就きたいという若者が増えてきている証左と、何故思えないのかねって感じるわけですよ(笑)。それはもう少し評価されるべきだと私は思っています。

 公務員の志望者が増えると、「安定志向」って何か脊髄反射みたいに言うんじゃないよって思うんです(笑)。公益的な仕事に対して、若者の就職希望が増えとるというポジティブな視点で評価して欲しいと思います(笑)。

 千葉市の職員に対しては、「少なくとも俺達は誇れる仕事をやっていると思おうぜ。俺達が俺達の仕事を『大切なものだ』、『やりがいのあるものだ』と、言葉にしなくて、どうやって社会に伝えられるんだ」と言っています。地方公務員にはネガティブな報道も多いですが、もっとポジティブな面も見て欲しいと思います。

加藤:本当にやりがいのある誇れる仕事だと思います。地方自治体は、その影響力の割になかなか光が当たっていないなと思ったので、今回このような形で市長からもお話して頂けて良かったです。ありがとうございました。

熊谷市長:こちらこそ、ありがとうございました。

千葉市 熊谷市長7

 

編集後記

熊谷市長の魅力は人としてのバランス感覚だと感じた。

 31歳の時に当時の全国最年少の市長となり、38歳となった現在でも現職の政令指定都市では最年少の市長である。約7,000人の職員がいる政令指定都市のトップとして、市政を7年半運営してきていることだけでも、計り知れない苦労があるのだと思うが、そういう部分を微塵も感じさせず、そして偉ぶることもなく、終始、活き活きと柔らかい雰囲気を醸し出していた。

 恐らくこのバランス感覚のある魅力的な人間性が、職員と一丸となって仕事をしていくという市長のポリシーを可能とし、職員と力を合わせて安定して高い成果を出すことができたのではないだろうか。

 インタビューの中でも、「もっと地方公務員は仕事を誇りに思うべき」、「ネガティブな報道だけではなく、ポジティブな報道をもっとして欲しい」というような職員に対する気遣いが言葉の端々に現れている。

 だからと言って、ただ甘いというわけではない。就任当初に政令市では最大規模の給与削減を行なっている上、自らの給料はそれ以上に大幅なカットをしているが、それも、結局はバランス感覚のなせる業なのだと思う。

 今、全国の地方自治体には、財政を初めとして色々な課題があると言われている。熊谷市長のような、バランス感覚の良い方が地方自治体の首長を務めていくことで、住民、職員、民間、議会、そういった利害関係者達の思惑を調整し、力強く行政を後押しすることで、誰もが気持ち良く過ごせる未来を描けるのだと思う。

 

【熊谷俊人氏 著書】
選挙ってなんだ? ~最年少政令市長が提案する制度改革~
公務員ってなんだ? ~最年少市長が見た地方行政の真実~
青年市長が挑む市政改革―未来視点で大転換

【熊谷市長 SNSアカウント】
twitter:https://twitter.com/kumagai_chiba
facebook:https://www.facebook.com/toshihito.kumagai

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2017/03/04

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