『地方公務員アワード』を受賞すると、公務員を辞めちゃうの？（HOLG活動報告）

（文＝HOLG.jp編集長加藤年紀[株式会社ホルグ代表取締役]）

　最近、素敵な首長の方がどんどん辞めてしまいとても残念ですが、市長の方々が民間で再度、その力を発揮するというのも決して悪くないことだと思います。地方公務員が民間に転職するのも同様です。

　さて、「地方公務員が本当にすごい！と思う地方公務員アワード」は７月７日で締め切りを迎えますが、「アワードのせいで受賞者が辞めていく」と批判の対象になることもあるようです。正直、アワードにそこまでの影響力があるのか懐疑的なのですが、仮にそうだとして、私自身はその責任を負うべき主体は地方公務員アワードではなく、所属組織であると思っています。

　冒頭でも言いましたが、公務員が辞めることは社会的にマイナスでしょうか。むしろ、広く長期的に考えればプラスに働く、必要かつ重要なプロセスではないかと思います。
　まず、人が自分の力をより発揮しやすい場所に移り行くことは、社会の全体最適を生み出します。また、日本は官民の人材流動性が低いと言われますが、そこが解消されることもメリットになるでしょう。

　さらにいうと公務員の待遇についても改善への一歩が踏み出されるのではないでしょうか。民間企業も一昔前まで辞める人はいませんでしたが、昨今のように退職者が増えたことで社員に対する配慮は大きく変わったように思います。役所は個の公務員を大切にしていく必要があると思いますが、退職の増加が契機となり、より真剣に個としての公務員に向き合うことができるように思うのです。

　組織の最小単位は人です。課題が多様化する現代では、組織は職員の個性を平準化することではなく、個性を活かして組み合わせることで最大限の成果を生むことができます。よく地味な仕事は受賞対象にならないと言われることも有りますが、そんなことはありません。どんな地味な仕事でも改善をすることはでき、実際に給食、公会計、徴収、上下水道、児童相談所など、様々な領域で受賞者が生まれています。

　地方公務員アワードは過去4年で50人の受賞者を生みました。よく、「出過ぎた杭は打たれない」と言われます。通常、「出過ぎた」の意は１本が突き抜けることで叩かれなくなることです。それに加えて、数としても出過ぎるようになれば、「出る杭は打たれる文化」は自然となくなっていくように思うのです。

　私は公務員がその個性を認められていくこと、発揮できることが必要だと思っているので、地方公務員アワードがその一助となればと思っています。皆さんとも、そんな未来を一緒に作って行けたら嬉しいです。

　応募の締め切りは７月７日。毎年、沢山の応募をいただきたく苦戦を強いられておりますが、ぜひぜひ皆さんの周りの素敵な地方公務員を教えて下さいね！

地方公務員アワードの推薦はコチラ：https://www.holg.jp/award/2021-01/

６月は青森市の小野寺晃彦市長をはじめ素敵な方のセミナーが地方公務員オンラインサロンで開催されました。ぜひぜひ、コチラも覗いてみて下さいね！

6月に開催した地方公務員オンラインサロンのイベント

①講演-山下由美さん「公務員が知っておくべきクレーム対応のコツ」

②講演-太刀川英輔さん「生物の進化に学ぶ、イノベーションを起こす方法とは」

③講演-小野寺晃彦さん（青森市長）「行政にも経営スキルは必要？－中小企業診断士目線のまちづくり」

今後のイベントの予定（※現時点今月含め調整中のイベントがあります）

①【7月5日（月）21:00~22:30】講演-熱田優香さん（株式会社すきだよ代表取締役）「共働きでのライフキャリア形成」「夫婦間のコミュニケーションに必要なこと」

熱田優香さん

②【7月9日（金）21:00~22:30】講演-大屋誠さん（ヤフー株式会社データソリューション事業本部パブリックエンゲージメント部部長）「ヤフーの位置情報や検索情報がお試し利用可〜DS.INSIGHT 利用説明会」

大屋誠さん（ヤフー）

③【7月20日（火）21:00~22:30】講演-加藤健さん（文部科学省／港区）「小さなチームで大きな成果を目指す広報・情報発信戦略」「役所に飛び込んで思うこと」

加藤健さん

④【8月14日（土）20:00~22:00】講演-村木厚子さん＜WIPS共催＞働くあなたに贈る言葉～一歩踏み出せば見える景色～

村木厚子さん

▼地方公務員オンラインサロンの詳細はコチラから
約400名が参加する地方公務員の有料コミュニティです。目の前の仕事に役立つような、様々な取組み、地方公務員の支援を行っています。ぜひ、こちらから詳細をご覧下さい！
https://community.camp-fire.jp/projects/view/111482