主張・意見

小中学生に対する応急手当の普及啓発 ~ マンガで学ぼう応急手当 ~[福島県須賀川市]

総務省消防庁コラム1

(記事提供=総務省消防庁 広報誌『消防の動き』

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はじめに

 豊田市は、第8次豊田市総合計画の基本施策のひとつとして「安全・安心」を掲げ、その実践事業として「小・中学生に対する応急手当普及啓発促進事業」を掲げています。また、第3次豊田市消防整備基本計画でも、次代を担う小・中学生に応急手当の受講機会を拡大し、少年期から応急手当に慣れ親しむ環境づくりを重点取組事業として位置づけています。
 これらの計画を実践するため、平成29(2017)年度から令和元(2019)年度の3年をかけ、豊田市内の小・中学校104校全ての学校の授業に応急手当講習を取り入れていただくよう市教育委員会等にも協力を依頼し、平成30(2018)年度までに97校、そして、令和元(2019)年度に残りの7校に対して実施しました。
 小・中学生への講習を進める中、応急手当の重要性や手順がより簡潔に伝わらないかと検討した結果、マンガを活用した取組が良いのではと考え、オリジナルマンガ「命(ミコト)ちゃん」を作成し、このマンガを活用した取組を行っているので、ここに紹介します。

目的

 子ども達が応急手当を楽しく学べる環境及び「これ、なんだろう?」と興味を抱かせやすくする環境をつくることを目的に、この取組を進めました。

方法

1 オリジナルマンガの作成
(1)内容
 救命の連鎖(図)の4つの輪のうち、2つ目の輪「早期認識と通報」と3つ目の輪「一次救命処置(心肺蘇生とAED)」に焦点を当てた内容としました。

救命の連鎖

(2)マンガのあらすじ
 主人公の命(ミコト)ちゃんと友人の助(スケ)くんがいつものように何気なく道を歩いていたところ、突然、目の前を歩いていた人が倒れてしまいます。さて、こんな突然の緊急事態にこの二人はどのように力を合わせ行動するのか。という場面から物語は始まり、119番通報の流れ、胸骨圧迫の実施方法、AEDの使い方などをストリー仕立てで展開します。

(3)仕様
見開き2頁の超短編マンガ

2 「ミコト学習帳」と題する冊子と「クリアファイル」の作成
(1)ミコト学習帳の仕様
 サイズ:A 5版(右開き)
 頁数:12頁(表紙、裏表紙を除く)
 内容:表1参照

「ミコトの学習帳」の内容

表紙(資料2−1)

早期通報(資料2−3)

(2)クリアファイルの仕様
 サイズ:A 4版
 レイアウト:資料3−1参照
 内容:表2参照

「クリアファイル」の内容(表2)

クリアファイルデザイン

119番通報について

3 2の「ミコト学習帳」「クリアファイル」の配布

「クリアファイル」の内容(表2)

豊田市防災学習センターでの展示風景

結果

 救命入門コースを受講した小学生へ配布した「ミコト学習帳」の児童及び先生の感想は、「余白部分があることで、その場で教えてもらったことをメモできるし、後で見直せる。」、「かわいい。」、「これを基に家族や友達みんなに広げたい。」など、『何かあったときのミコト学習帳。』といった存在になっており、好印象をもっていただけています。
 また、平成31年4月25日(木)から令和2年2月28日(金)までの約10か月間の豊田市防災学習センターでの「ミコト学習帳」配布数は943冊で、年齢別の割合では幼児期(0~6歳)30%、 少年期(7~15歳)49%(うち小学生45%、中学生4%)で、幼少年期への配布が全体の約80%を占める結果となりました。

考察

 マンガを活用したことで、実際の応急手当の流れや行動を自然に学ぶことができ、マンガがもつ独特の世界観から主人公等の感情も伝えることができたと感じています。さらに、命を助けるためには応急手当を知っている人が一人より二人、二人より三人と、身近に沢山いることが大切であることを子ども達に知ってもらえたことは、子ども達だけに限らず、家族やその周りの大人への間接的な普及にも期待できます。
 また、応急手当啓発用の物品として作成した「ミコト学習帳」には、自由記載ページ(無地部分)を入れたことで、自分自身が感じたことや大切なことをメモすることができ、ただの資料としてだけではなく、もしものときには「ミコト学習帳」があるといった安心感の醸成にも期待できます。
 防災を学んでもらう豊田市防災学習センターには応急手当に関するコーナー(写真参照)を設け、マンガの主人公である命(ミコト)ちゃんの巨大フェルト製タペストリーを作成するなど、来客者から目を引く展示となるように工夫した結果、来客者である子ども連れの親子に「かわいい」、「なんだろう?」と興味を引く人気のコーナーとなっていることから、幼小児にはマンガの主人公が問いかけ、紹介することが活字の何倍もの効果を生み出すことが今更ながら確信できました。今後は、このマンガが生み出す効果を探求するため、応急手当の分野だけではなく、さまざまな活用を目指していきたいと考えています。

おわりに

 小・中学生に対する応急手当の普及啓発の令和2年度に向けた取組を計画・調整する中、市教育委員会等の御理解と御協力により、毎年、市内全小学校の5年生と全中学校の2年生は授業として講習を実施することとなり、この取組を定着化させることができました。
 豊田市消防本部では、今後も少年期、更には幼年期から応急手当に慣れ親しむ環境を提供し、『みんなで命を救えるまち』をめざし、市が掲げる「WE LOVE とよた」の取組を市民の皆様とともに進めてまいります。

weloveとよた

 

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