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【袋井市 石塚浩司 #1】学校給食センターの業務を改革

石塚浩司1

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【石塚 浩司(いしづか こうじ) 経歴】

1975年静岡県袋井市出身。冷凍食品会社に就職後、2006年に袋井市役所に入庁。2007年の学校給食センター勤務時より、学校給食施設の建設計画や既存施設の改修計画に関わる。
新たな施設には、地場産物を活用できるような施設整備、既存施設においても、地場産活用を促進できるような改修を行うとともに、地域をまわり、生産者とのコミュニケーションを密にすることで、ハード・ソフトの両面から地場産物の利用率を大幅に向上させた。「国際ゴールドマスターズ陸上競技大会棒高跳び(2018)」優勝。食育インストラクター、HACCP責任者研修終了、HACCP指導者研修終了、食生活指導士など多数の資格を持ち、研究発表などを行っている。

静岡県にある袋井市は、学校給食の地産地消率を上げる取り組みで全国から注目されている。その立役者が教育委員会の「おいしい給食課」で働く石塚浩司氏だ。もともと袋井市は給食で使いやすい地場産物の収穫量が少なかった。その袋井市がどのようにして地産地消率を上げられたのか、その実現方法について詳しく伺った。

学校給食に関わる経緯

加藤(インタビューアー):石塚さんは学校給食における功績を称えられ、「地方公務員が本当にすごい!と思う地方公務員アワード2020」を受賞されました。まずは石塚さんが所属されている教育委員会の、「おいしい給食課」で働くようになった経緯を教えてください。

石塚氏:公務員にありがちな話なんですけれども、例によって3月に「君は来月から異動です」と言われ、教育委員会の所属になりました。いわゆる本庁から外郭団体への異動でしたから、非常に驚いた記憶があります。

加藤:その異動はいつ頃でしょうか。

石塚氏:平成19年度からですから、現在15年目です。最初は給食センターの事務に配属されました。その時まで、まさか自分が学校給食に関わるとは想像もしていませんでした。

業務が多様な給食センター

加藤:給食センターに配属となり、どんなお仕事から始めたのでしょうか。

石塚氏:給食センターの業務は色々とあるのですが、その中に徴収業務もあるんですね。給食費のお支払いを促す仕事ですが、私は前の部署が税務課でしたので最初はその仕事がメインかなと思っていました。給食センターは女性の事務員の方が多い職場ですから、なかなか徴収業務が難しかったようでして。
 ただ異動してみたら徴収業務はほんの一部で、本当に多様な仕事を受け持つことになりました。その中には新しい給食センター設立の仕事もありましたので、びっくりしましたね。

加藤:それは随分と多様ですね。

石塚氏:はい。役所だと業務に応じて組織が分かれているんですけども、給食センターの場合は一つの組織にまとまっているんです。そのため次年度予算の編成から、稀ですが滞納している方のお宅訪問まで全部やる必要があります。

あまり知られていない給食センターの世界

加藤:正直、給食センターにあまり馴染みがないのですが、どんな組織なのでしょうか。

石塚氏:そうですよね。マツコの知らない〇〇の世界じゃありませんが、給食センターの世界は私も入ってから知ることばかりでした。
 まず組織としては教育委員会の中に事務局があって、そこに給食センターがあるんですね。予算は給食センターとして数億円あるので、その中で施設や設備の修繕から給食の材料費まですべて賄っていく必要があります。

加藤:給食センターには何人ぐらいが関わっているのでしょうか。

石塚氏:袋井市の場合、おいしい給食課の中に栄養士等含め20人、給食を調理したり配送したりするのは委託会社ですが200人ほどの方々が関わっています。給食を誰が作るのか、どこで作るのかで自治体ごとに仕事内容も変わってくると思います。

3つの給食センター業務を一本化

加藤:石塚さんは給食センターで様々な改革を行われていますが、一つ事例を教えていただけますか。

石塚氏:まずは業務の効率化ですね。事務作業の中には「食数管理」と呼ばれる、栄養士が献立を考えたり、調理師が調理をしたり、事務側がコストを算出したりするのに必要な業務があります。それを給食センター内で各人がバラバラに行っていたので一本化しました。
 一本化することで業務がぐっと減らせたのと、それによって仕入れる業者さんの見直しもしやすくなったので、給食自体の質も上がったと思います。

加藤:袋井市の給食は一日何食ぐらい出るのでしょうか。

石塚氏:1万食ほどです。袋井市には3つの給食センターがあるので、それを統合管理するように変えました。例えば同じ食品を違う給食センターでは高く買っていましたが、そういう無駄もなくしていきました。
 もちろん、いきなり変えると各方面との衝突が起きますから、各学校や調理場、仕入れの業者さんなど一つひとつの関係性を築きながらやっていった感じです。

一日6,000食作れるセンターを建てる

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加藤:新しい給食センター設立のお話も伺えますか。

石塚氏:袋井市は現在も人口が増えているのですが、もう給食センターの調理能力が限界を超えていたんですね。当時は2つの給食センターと3つの単独調理場があったのですが、一部できていなかった幼稚園給食もやるべく6,000食作れる給食センターを建てました。そしてその中では、地場産物の活用や食品アレルギーの対応も視野に入れて進めたんです。

加藤:ここまで伺っただけでも、本当に幅広い業務がありますね。

石塚氏:そうですね。本当に入ってみないと分からない給食センターの世界、という感じですよね(笑)。

(取材=加藤年紀 編集=小野寺将人)

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